ホンダXR250R(ME08)です。
長い歴史を持つXR250Rシリーズは2004年モデルをもって生産中止となりました。今回入手したのは2003年DKモデル。
以前に乗っていたのは,XR250R(ME06)の1988年USモデル。
'88ME06(US)と'03ME08(DK)を比較してみた。
乗った感じの違いは,
'88ME06(US):トルクフルな中低速から一定の感覚で高回転まで回っていくエンジン特性とソフトなサスペンション(特にフロント)
'03ME08(DK):上記と比較してトルク感は若干マイルドながら,高回転になるほどパワーが盛り上がるエンジン特性としっかりしたサスペンション
ME08の仕様面での大きな違いは,エンジンの潤滑がウェットサンプからドライサンプになり,リヤブレーキがドラムからディスクに変わったこと。
他に異なる点は,
・サイドのフレームが丸パイプから角パイプに
・オイルクーラーが廃止され,フレームが冷却を兼ねたオイルタンクに
・キックアームが鉄からアルミになり軽量化された
・エキゾーストパイプが鉄からステンレスになって錆びなくなった
・クラック対策により細くなった点火プラグ等,ウィークポイントを改善
・より高性能なカートリッジ式に変更されたフロントサスペンション
・リヤのプロリンクサスペンションのグリスニップルが省略された
・リヤスプロケットが鉄からアルミに
・キー付きステアリングロックの設置
・100Wから140Wに多少は出力アップされたオルタネータ
(それでも原付スクーピーの190Wに及ばず。なおXR100モタードは95W)
変わっていない点
・RFVC4バルブエンジン
・スパークアレスタが分解可能な市販車に比べ軽量な鉄製マフラー
・左側ハンドルにマニュアル式デコンプレバー
・強制開閉式のPDキャブ
・取り外し可能なエアクリーナーダクト
・ローギヤードな二次減速比(F13/R48)+クロスミッション
・チェーンガードの無いスイングアーム
・専用の車載工具(いわゆるXRレンチ)が付属
・泥はけを考慮したチェーンガイドと開口部を設けたスプロケットカバー
・エンジンストップは,プッシュ式キルスイッチ使用
・オフ走行に備え,簡単に取り外し可能なヘッドライトや前後ウィンカー
・バッテリーレスの電装品
・一人乗り
XR250R諸元比較
年式 '88 '03
型式 ME06 ME08
全長(m) 2.150 2.145
全幅(m) 0.90 0.82
全高(m) 1.180 1.245
軸距(m) 1.423 1.400
最低地上高(m) 0.325 0.315
シート高(m) 0.925 0.915
乾燥重量(kg) 108 104
乗車定員(人) 1 1
エンジン形式 RFVC空冷4サイクルOHC4バルブ単気筒 ←
総排気量(cm3) 249 ←
内径×行程(mm) 73×59.5 ←
圧縮比 10.2 ←
最高出力(PS/rpm) 30/8,000 ←
最大トルク(kg-m/rpm) 2.5/7,000 2.6/6,500
キャブレター型式 PD05A PD30
始動方式 プライマリーキック ←
点火方式 CDI式マグネット点火 ←
潤滑方式 圧送飛沫併用式 ドライサンプ式
潤滑油容量(L) 1.6 1.7
燃料タンク容量(L) 9 ←
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング ←
変速機形式 常時噛合式6段リターン ←
変速比 1速2.769 ←
2速1.941 ←
3速1.450 ←
4速1.174 ←
5速0.960 ←
6速0.815 ←
減速比(1次/2次) 3.100/3.692(F13/R48) ←
キャスター(度) 26°00′ 24°45′
トレール(mm) 105 92
タイヤサイズ 前 80/100-21 ←
後 110/100-18 100/100-18
ブレーキ形式 前 油圧式ディスク ←
後 機械式リーディングトレーリング 油圧式ディスク
懸架方式 前 テレスコピック(円筒空気バネ併用) ←
後 スイングアーム(プロリンク) ←
ストローク(mm) 前/後 280/280 270/270
フレーム形式 セミダブルクレードル ←